ツムラ 温泉科学プロジェクト
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HOME 温プロライブラリ Vol.2 心身に作用する温泉療法
温泉療法教室 心身に作用する温泉療法  生活習慣やストレスが原因になって、すっかり体の本来のリズムがくずれてしまった人にも、温泉療法の効果が知られています。ある一定期間温泉地に滞在することで、神経症や自律神経失調症に適応できる温泉の効果を聞きました。
今回お話しをうかがったのは・・・
 
阿岸 祐幸(あぎしゆうこう)先生 北海道大学医学部
 
名誉教授 阿岸 祐幸(あぎしゆうこう)先生
社団法人 民間活力開発機構温泉療養システム研究会委員長、
     医学博士

 ドイツ物理医学・リハビリテーション医学学会会員として国際的な人材交流も多数手がける。 専門は、温泉気候医学、健康保養地医学、環境生理学、内科学。著書に「健康手帳・森林浴と健康」「生気象学の辞典」「温泉医学」「温泉と健康」など。
 
温泉地の気候や自然環境を利用
 温泉に行ってゆったりとした気分になることで、ストレスから解放されることは誰もが知っていることです。しかし、これは単に温泉の湯に浸かるという効果からだけではありません。
 「転地効果」あるいは「転地療法」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは、保養や療養が必要な人が日常の生活環境から離れて、異なる気候環境で生活することで治療や予防をすることです。「気候療法」と呼ばれることもあります。
 温泉地に行くことは、まさにこうした効果があるのです。きれいな空気の中で、静かな森を散策したり、さわやかな海岸を歩いたりすることは、運動不足の人が気持ち良く体を動かすことにもなりますし、もちろん心理的ストレス解消の効果もあります。
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心身の機能に揺さぶりをかける
 温泉療法を自然療法という面から見てみましょう。
温泉療法は、一般にいう薬物療法とは違って速効性はありませんが、薬物療法で見られることのある副作用の心配がありません。また、簡単で何度でも繰り返し行なうことがでます。それから、QOLと呼ばれる個人の生きがいや満足度が向上する特長があります。
 温泉浴は、温熱作用や水の圧力といった直接的な作用の他に、先に述べた転地の効果、さらに気候環境によるさまざまな複合刺激によって体に作用します。
 この複合刺激を繰り返すことで、心身のさまざまな機能が揺さぶられます。これによって自律神経系、中枢神経系、内分泌系、免疫系に影響を与えて変化させるのです。揺さぶりをかけることで、くずれてしまった本来の機能を元に戻そうというわけです。
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7日周期でバランスが変化する
 心身の機能は、病気だけでなくストレスによってもゆがんでしまったり、活性が低下します。温泉療法は、こうして異常になった心身の機能を元に戻して、体が持っている自然治癒力を高めてくれるのです。
 専門的には、心身症・ストレス関連性疾患としては、神経症、うつ病、自律神経失調症、女性不定愁訴、テクノストレスによる症状、その他に効果が見られます。
 昔から湯治にかかる期間は、ひと回りを7日とか10日として目安にしていました。ところがおもしろいことに、温泉療養での体の機能の変化を科学的に詳しく調べると、およそ7日の周期があることが判明したのです。昔の人は長い経験からこのことを知っていたのですね。実際、温泉療法を始めて7日前後で自律神経系のバランスが変化し始め、3〜4週間で正常化することが分かってきました。
 温泉を保健や医療の面から考えていたかつての湯治を、今度は現代医学の形で受け継いでいきたいものです。
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