今年は、幕末維新がブームを呼んでいる。京都に次ぐ維新の舞台、白虎隊の地として知られる会津若松市。その会津の奥座敷と呼ばれる芦ノ牧温泉を訪ねてみた。
※写真:温泉郷を流れる大川の流れは圧巻。上から覗くと足がすくむ。





芦ノ牧温泉の町並み。
あいにくの雨で人の姿は少ない。
 東北新幹線停車駅の郡山から磐越西線で約1時間。会津若松は、地方都市としての歴史文化が色濃く残った情緒溢れる町だ。
 そのシンボルでもある会津若松城を右に見ながらクルマで約25分、緑が色濃くなったところで、今回訪れた会津の奥座敷と言われる、「芦ノ牧温泉」にたどり着く。実際、会津観光を楽しみ、そのあとゆっくりと芦ノ牧で温泉につかるという方も多いそうだ。 芦ノ牧温泉の名物?はなんといっても多くの旅館の脇を流れる大川の渓流と、すぐ裏手まで迫る山々の景観だ。
 大川の流れは山深い渓流ならではの澄んだグリーンで、急流で立つ白波は壮観だ。それぞれの旅館の客室の大半が大川に臨んで建っているのもうなずける。

 温泉郷を歩くと、「出会いの湯滝」、「子宝の湯」、「足湯」などの無料立ち寄りスポットが目立つ。「足湯」につかってみたが、じんわりと足の先から温まってきて、気持ちがよい。足もそうだが湯気の中にいることで、喉が楽になるのがわかる。なんだか、心の中までしっとりとするようだ。国道からもほど近い温泉郷なので、ドライブがてらに立ち寄ってもらいたい、という地元の工夫らしい。
 広大な自然を利用した遊歩道も整備され、大川の流れを眺めながらの散策も楽しい。これからの季節は紅葉も楽しめる。温泉地だからこその転地効果も期待できそうだ。
 芦ノ牧温泉の泉質は硫酸塩泉。源泉の湧出温度は58度を上回る。無色透明で無味、無臭とのこと。取材時の天気はあいにくの雨だったのだが、雨で冷えた体が、すでに温泉を期待している。

足湯の入り口

足湯
湯気が温かそう。

宿泊した丸峰観光ホテル
 今回、宿泊したのは、芦ノ牧温泉の老舗「丸峰観光ホテル」。温泉郷の奥に位置したどっしりとした構えの落ち着いた宿だ。
 さっそく・・・といいたいところだがこれまで取材にうかがった温泉療法医の先生方のアドバイスに従い、一休み。宿名物の「丸峰まんじゅう」をいただいて一服したあと、いよいよ浴場へ。
 この宿の自慢は「渓流展望大浴場」と、新設された、木の香が嬉しい「檜風呂」。「渓流展望大浴場」は湯船の眼下に大川の渓流が開け、圧倒される。雨でモヤがかかった景色がまた幻想的で、えもいわれぬ風情をかもしだしている。
 湯温もちょうどよく、硫酸塩泉の湯は透明でさらりとしているが、冷え症で神経痛持ちの筆者にはとても嬉しい。冷えた足腰がしっかりと内側から温まってくるのを実感する。この分なら今夜は熟睡できるかと入浴中から楽しみになる。
 湯につかりながら、窓際にひじをついて展望を独り占めしたような気分になると「あー、極楽、極楽」とつい言ってしまうから不思議だ。 「温泉でゆっくり」という言葉がぴったりだ。自然の美しい景色と温泉というのは、本当に相性がよいものだと実感する。
 このサイトの「温泉療法医が語る」でもあるように「温泉と転地効果」の関係を実感する旅であった。

絶景の展望風呂
(上2点写真提供:丸峰観光ホテル)
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