八幡平(はちまんたい)は、知らない人はその名前から平野を想像するかも知れないが、標高1,613メートルの火山である。頂上附近が平坦なことから、この名前があるようだ。そしてこの名のように、八幡平はアスピーテ火山、別名、楯状火山だ。つまり楯を伏せたように非常にゆるやかなこう配をもっている。
この大火山高原地帯に、アスピーテラインという道路が通っていて、この道路から分かれて谷のどん詰まりに入ると、一軒宿の後生掛温泉がある。建物の周囲にはいたるところから湯があふれて湯煙りが上がっている。そして、建物の裏手から遊歩道が延びていて、数分も歩くと、まるで火山と地質学のテーマパークのように、さまざまな火山現象が間近に見られる。

火山地帯の湯煙に囲まれて建つ一軒宿、
後生掛温泉。 |

建物のすぐ後ろには
火山地帯独特の景色が広がる。 |
まず、後生掛温泉の源泉で「オナメ・モトメ」と呼ばれる湯沼があり、ブクブクと熱湯が沸き上がっている。この「オナメ・モトメ」という言葉は、妾と妻を意味する方言で、一人の男と二人の女の悲恋の伝説がある。後生を掛けるとは、生まれ変わりを願うという意味で、この伝説が、後生掛温泉の名前の由来だそうだ。さて、さらに遊歩道を先へ歩くと、摂氏94度の泥が噴出する「紺屋地獄」、広い範囲に湯と泥が激しく吹き上がる「大湯沼」、噴出した泥でできた日本一といわれる「泥火山」などが、続々と登場する。

宿から歩いて数分の場所にある「大湯沼」
一帯では、噴湯・噴泥が盛んに活動中。 |

染料を煮ているかのような「紺屋地獄」と
呼ばれる湯沼。摂氏94度の泥が噴出。 |
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