
名取川を中心とした温泉街は、
歴史は古いが大きく近代的な建物の旅館も多い。 |
東北地方のいわば背骨といえる奥羽山脈は、南北に400kmも延びる日本最大の山脈だ。分水嶺として雨水を日本海と太平洋に分ける。昔は西側を羽州、東側を奥州と呼んだところから、合わせて奥羽山脈というのだそうだ。この壮大な山脈は、那須火山脈に属するたくさんの火山をもっているので、北は青森県の八甲田山周辺から南は福島県の磐梯山周辺までたくさんの温泉が湧き出している。
宮城県のあたりでは、山脈は南北に山形県との県境を成しているが、その真ん中くらいに船形山、南には蔵王山という大きな火山がある。この2つの火山の中間地点あたりから、雨を集めて太平洋に運んでいる川が名取川で、秋保温泉はこの川の段丘に位置する。
秋保温泉から海までは、意外にも30kmほどしかなく、地図で見ると東北地方の中でも東西の幅が狭い地域になる。奥羽山脈の東側に湧き出す温泉としてはかなり海に近い方で、海に近いということはだいたい地形がなだらかで、つまりは交通の便が昔から良かったということになるだろう。また、山脈西側の深雪に対して東側はそれほどでもないようで、そのため、おそらく日本三古湯の一つとされる歴史を持っていると思われる。
何しろ、飛鳥時代から歴史に登場しているというのだから、伝統がある。6世紀中ごろ、欽明天皇が皮膚病を患った時、秋保温泉の湯を運ばせて入浴したところたちどころに快癒したとされる。その時に詠んだ歌から、秋保の湯は、名取の御湯とも呼ばれているそうだ。 |
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