
発売当初の「日本の名湯」
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1983年、今から22年も前のことだ。だが、商品企画の安田はその日のことを今も鮮明に覚えている。それほど彼ら関係者にとっては衝撃の日だったのだ。ツムラの入浴剤「日本の名湯」シリーズ。1986年の発売開始以来、世(市場)に送り出されたアイテムは延べ18種類に及ぶロングセラー商品である。その記念すべき一歩、誕生のきっかけが、この1983年の出来事であった。
その日、経営トップのもとに、商品企画部門から川久保、安田、研究部門からは谷野、綱川の4人のメンバーが集められた。
そしてその場で、「バスクリンとは異なる入浴剤のアイデアを200考えて提出せよ」というテーマが与えられた。むろん仕事柄、新しい入浴剤、次の入浴剤のことは常に頭の中にある。しかし「200」という数を突きつけられ、「頭の中が真っ白になってしまった」と安田も当時を振り返る。
一定のレベルを維持したアイデア。そして200という数。両方を備え、経営トップに「よし」と言わせなければならない。簡単な話ではなかった。
関係者一人ずつが考えたアイデアを持ち寄ったり、ブレーンストーミングの形でディスカションを繰り返したり、ともかくも知恵を絞り、200のアイデアを提出した。中には「瞬間湯沸し入浴剤」「レインボー入浴剤」など、ユニークなアイデアも出現した。
「今こうして話すと微笑ましいエピソードになってしまうけど、当時は本当に真剣に考えた結果だったんです」研究の谷野は振り返る。 |