ツムラ 温泉科学プロジェクト
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HOME 温プロライブラリ 「日本の名湯開発物語」 第3回 入浴剤の可能性
スペシャルコンテンツ/「日本の名湯開発物語」/2006年に発売20周年を迎える「日本の名湯」、発売開始から現在に至るまでの開発秘話を一足先にご紹介!
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入浴剤の可能性
『温泉分析表』を探せ
「日本鉱泉誌」
「日本鉱泉誌」

 「温泉は生きているのだから、湧き出たところで入らないと本当の効果は得られない」
財団法人中央温泉研究所、故益子先生の言葉。
その先生の言葉の中にこそ一条の光が射していた。「温泉分析表」というキーワードが出てきたのを研究の谷野は聞き逃さなかった。
「『温泉分析表』が温泉入浴剤開発の有用な手段になりそうだ」
今まではおぼつかない手がかりだったものが、少しだけだが何かを掴んだ、そんな気持ちになった瞬間だった。
さっそく会社に戻り、温泉分析表が掲載されている刊行物を手当たり次第に探してみた。もちろん今のようなインターネットでの検索などあるわけがない。
会社にある参考書籍を広げたり、図書館へ足を運んで調べたり、地道な作業だった。
しかも、今でこそ温泉分析表はどこの旅館でも掲げているが、当時は温泉分析表の存在さえも忘れているような状態である。
そう簡単に書物などみつかるはずもなかった。唯一見つかったのは、昭和29年に刊行された「日本鉱泉誌」だけであった。「これでは古すぎる。今現在のものが必要だ」

ありがたい ご協力を得て
ファイリングされた資料
ファイリングされた資料

 今まさに「生きている」温泉の、温泉分析表を入手するためには、現地から取り寄せるしかない。商品企画の川久保は率先して、全国各地の役場や観光協会に電話をかけまくり、お願いした。
「温泉入浴剤を発売したら、温泉業界にとってはライバルになってしまうのではないか?目的を説明したら、果たして分析表など見せてくれるのだろうか?」そんな心配も心をよぎったが、結果は杞憂に終わった。どこの役場も観光協会も、とても好意的に協力してくれた。分析表だけでなく、入浴剤開発に役立ちそうな資料を同封してくれるところもあったほどだ。
「温泉の良さを再認識してほしい」という思いは、温泉関係者でも同じだったのだろう。日本各地の役場や観光協会の封筒がどんどん担当者の元に届いてきた。
結果的に500枚以上の温泉分析表を入手することができた。熱海温泉だけで200もの分析表を送ってくれた。本当にありがたかった。今でもその分析表は大切にファイルされている。先方からのメモや封筒までも捨てずにファイリングされているのは心から「ありがたい」と感じた商品企画の川久保の感謝の思いの表れだった。

温泉入浴剤の定義
各地の温泉の成分をまとめたファイル
各地の温泉の成分をまとめたファイル

 全国各地から届いた温泉分析表は、当然ながら一つとして同じものがない。また配合成分が多く、しかも風呂釜を傷めるなどの理由で入浴剤に入れられない成分を含んでいる温泉も予想以上に多かった。
またもや皆で頭を抱えてしまった。
分析表を処方化するためには、温泉入浴剤の定義をツムラとして創る必要性が出てきた。連夜に続く討議の末、陽イオン・陰イオンの上位3成分の当量比をできるだけ温泉地に近づけることで解決を図ることになった。

※日本の名湯は、温泉と全く同一というわけではありません。
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