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御用達温泉争奪戦
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徳川将軍が「御汲湯」と称して温泉地から温泉水そのものを樽で運ばせていた話はトリビア13でご紹介しましたが、この御汲湯はもちろん「献上品」。そこには御用達になるべく各地の熾烈な競争があったようです。徳川家といえば駿府、今の静岡が本拠地ですから、強いのは熱海の湯。ここに箱根が参入、さらに草津も名乗りを上げます。さらに箱根では、塔ノ沢や宮下などが細分化して競争を続けました。温泉水に不備があってはいけませんから、裃姿で汲み上げ、運ぶ人足も、健康で清潔な人が選ばれたといいますから徹底しています。そのお蔭?で将軍は、江戸にいながら湯治場と同じように、1週間、2週間という単位で新しい湯を満喫できたそうです。将軍が始めた「自宅で温泉」は、まさしく今の温泉由来の入浴剤の走りかもしれませんね。 |
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| 湧出物台地 |
鍾乳石が作った美しい自然の景観では山口県の「秋吉台」が有名ですね。
規模では負けてしまいますが、その絶景では勝るとも劣らない風景を温泉が作り出している場所があります。それは、山形県の広河原温泉にあります。山奥の温泉地まで歩きで向かうと、目の前に茶褐色の「ミニ秋吉台」のような風景が広がります。これは温泉の湧出物が作り上げた台地だというからたいしたもの。その直径は100mあまりでしょうか。自然が作り出す造形美の美しさに驚かされます。もちろん、生きている温泉ですので、湯が流れています。ここは間欠泉でも有名で、かなりの山奥にありながら訪れる人はひきもきらないそうです。湧出物の台地や間欠泉など、まさしく自然の贈り物。大切に守っていきたいですね。 |
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| お風呂は仏教のPR? |
仏教と温泉や入浴の縁については、このトリビアでも何度か触れてきました。もともと、お坊さんというのは教育を受けた、現代でいうところのインテリ層にあたりますから、一般庶民よりも温泉の効能についてよく知っていたということは想像できます。全国に「弘法大師発見の湯」とか「●●僧由来の湯」が多いのもそうした背景を物語っています。
しかし、ここでちょっと世俗的な眼で見てみると、入浴を勧めることは信者を増やすことにも繋がっていたのです。ライバル?の日本古来の神道では身体を清めるには「禊」(みそぎ)といって、冷たい水を浴びる方法を用います。これに対して仏教では温かい入浴を勧めています。寒いのより、身体が温かくなって楽なほうがいい、というのが人情。信者を集めるためにも仏教にとっては入浴を勧めることが大切な手段だったのです。
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